地震のあとの分電盤とブレーカー
大きな揺れのあと、電気による火災を防ぐために、ブレーカーを戻す前に確かめることをまとめました。
節の終わりの小さな番号を押すと、ページの一番下の出典(元の資料)が開きます。
避難するときはブレーカーを切ってください
ブレーカーが焦げ臭い・変な音がする・溶けているときは、操作しないでください。電気による火災は、揺れの直後だけでなく、停電のあと電気が戻ったときにも起きます。揺れがおさまったら、電気製品の電源を切ってプラグを抜き、ブレーカーを切ります。避難するときも、ブレーカーを切ります。電気が戻ったときに、焦げたような臭い・煙・異音があれば、すぐにブレーカーを切ります。原因が分からないときは、電気を使うのを見合わせます。ガスの臭いがするときは、ブレーカーを戻さず、電灯のスイッチやプラグにも触れないでください。ガス会社に連絡します。建物が全壊・半壊しているときは、電気を戻す作業をしないでください。1〜11
自分で安全に確かめられること
揺れがおさまってから、次のことを確かめてください。
ブレーカーを戻す前に
- 照明がつかないときは、感震ブレーカーが作動していることがあります。
- ヒーターや白熱灯のまわりに、燃えやすい物がないかを見ます。
- すぐに使わないアイロン・ドライヤーなどのプラグを抜きます。
- 電気製品やコンセントに、水がかかっていないかを見ます。
- 電気製品の傷み・水没・動きの異常がないかも、慎重に確かめます。
ブレーカーを戻すとき
ブレーカーを入れる順番は、分電盤の表示や取扱説明書のとおりにしてください。
公的機関・電力会社(送配電事業者)・メーカーの案内をまとめると、次のとおりです。
- ブレーカーが切れていることを確かめます。
- 感震ブレーカーが作動したときは、分電盤のタイプなら、ふつうのブレーカーと同じように戻します。詳しくは製品の説明書で確かめます。
- ブレーカーは、1つずつ確かめながら入れます。
- 全部入れたあとに、電気製品のプラグを1台ずつ差します。
- 途中でブレーカーが切れたり、異常があったりしたら、すぐに主幹ブレーカーを「切」にして、電気工事店に相談します。
使い始めてから
- 壁の中の配線や電気製品の中の傷みは、外から見て分からないことがあります。使い始めてしばらくは様子を見ます。
- 倒れたり落ちたりした製品は、見た目に問題がなくても中が壊れていることがあります。そのまま電気を通さないでください。
あわせて読む
相談の前に手元に控えておくもの
分かる範囲で構いません。控えておくと、状況をお伝えしやすくなります。
- どのブレーカーが落ちたか
- 契約・漏電・安全のどれか。落ちるブレーカーで、原因が違います。
- 漏電ブレーカーの表示
- 黄色の表示やボタンが出ているか(写真でも構いません)。表示は機種で違います。
- 分電盤の写真
- 全体と、ブレーカーの並び。煙が出ている・水に濡れているなど、近づくと危ないときは、撮らなくて構いません。
- 取り付けてからの年数
- おおよそで構いません。
- 被害の写真
- 修理や片付けの前に撮っておくと、罹災証明書や保険の請求に役立ちます。
- 分電盤や感震ブレーカーの品番
- 戻し方は、製品の説明書に書かれています。
- 分電盤の様子
- 扉や本体の壊れ・ひび・変形。離れた所から写真に撮ります。
- いつから・何のあとか
- 雷・大雨・地震・停電のあと、エアコンを入れたとき、など。
- 賃貸かどうか
- 賃貸なら、貸主か管理会社の連絡先。修繕が要るときは、借りている人が貸主に知らせることになっています。
保証と保険の確かめ方
費用を保証や保険でまかなえるかは、保証書と保険の契約で決まります。確かめる先と、公開されている一般的な情報です。
地震保険
分電盤だけが壊れたときの扱いは、保険会社か代理店に確かめてください。
- 地震・噴火・津波による損害は、火災保険では補償されず、地震保険の対象です。
- 地震保険の損害は、建物の主要構造部(土台・柱・壁・屋根など)で判定されます。
- 門・塀・垣・エレベーター・給排水設備だけの損害では、地震保険は支払われません。
罹災証明書
- 罹災証明書は、被害を受けた人が申請すると、市町村が被害を調べて出します。
保険金の請求で気をつけること
- 保険金を請求する権利は、保険法により3年で時効になります。
- 「保険金を使えば自己負担なく修理できる」と勧誘する住宅修理の事業者に注意するよう、国民生活センターが呼びかけています。
- 保険金の請求は、加入者が自分で保険会社へ連絡して行います。
よくあるご質問
地震のあと避難するときブレーカーは切りますか
切ってください。電気が戻ったときの火災を防ぐためです。
感震ブレーカーが落ちたらどう戻しますか
家の中を確かめてから戻します。分電盤のタイプは、ふつうのブレーカーと同じように戻します。詳しくは製品の説明書で確かめてください。
感震ブレーカーがあれば地震の火災は防げますか
揺れで電気を止める有効な手段とされています。ただし、電気を使い始めてから配線の傷みなどで火が出る場合には、効果が認められていません。
通電火災とは何ですか
揺れのあと停電し、電気が戻ったときに、倒れた電熱器具や傷んだ配線などから出る火災です。「復電火災」とも呼ばれます。
地震で壊れた分電盤は地震保険の対象ですか
地震保険の損害は、建物の主要構造部で判定されます。分電盤だけが壊れたときの扱いは、保険会社か代理店に確かめてください。
どのブレーカーか・原因が分からなくてもご相談いただけます
分かる範囲で構いません。耳が聞こえにくい方、電話が難しい方は、フォームから文字だけでご相談いただけます。
出典(元の資料)
31件
節の終わりの番号と同じ番号で、公的機関・一般送配電事業者・業界団体・メーカーの元の資料を並べています。
- 東京電力パワーグリッド「急に電気が消えたとき」(一般送配電事業者・確認日 2026年9月24日)
- 消防庁「感震ブレーカー」(公的機関・確認日 2026年9月24日)
- 大規模地震時の電気火災の発生抑制に関する検討会(事務局: 内閣府・消防庁・経済産業省)「感震ブレーカー等の性能評価ガイドライン」(公的機関・確認日 2026年9月24日)
- 消費者庁「地震に伴う製品事故に注意!」(公的機関・確認日 2026年9月24日)
- 製品評価技術基盤機構(NITE)「地震後の電気・ガスによる二次被害(事例から学ぶ)」(公的機関・確認日 2026年9月24日)
- 関西電力送配電「避難するときの注意点」(一般送配電事業者・確認日 2026年9月24日)
- 内閣府(防災担当)「大規模地震時の電気火災の発生抑制に関する検討会」(公的機関・確認日 2026年9月24日)
- テンパール工業「住宅用分電盤 取扱説明書(保管用)・施工説明書」(メーカー・確認日 2026年9月24日)
- テンパール工業「サポート(停電したときの対応・住宅用分電盤の健康診断・お手入れ方法)」(メーカー・確認日 2026年9月24日)
- 日本ガス協会「ガス臭いと感じたら」(業界団体・確認日 2026年9月24日)
- 日東工業「商品概要 感震ブレーカー(復旧作業手順)」(メーカー・確認日 2026年9月24日)
- 内閣府(防災担当)「感震ブレーカーの取扱いの留意点」(公的機関・確認日 2026年9月24日)
- 消費者庁「停電時の発電機によるCO中毒や復旧後の通電火災に注意!」(公的機関・確認日 2026年9月24日)
- 家電製品協会「家電製品の災害時の注意点」(業界団体・確認日 2026年9月24日)
- 北陸電気保安協会「よくあるご質問」(業界団体・確認日 2026年9月24日)
- 東京電力ホールディングス「電気がつかないときは?」(一般送配電事業者・確認日 2026年9月24日)
- パナソニック「住宅分電盤 主幹漏電ブレーカがトリップする原因(FAQ)」(メーカー・確認日 2026年9月24日)
- 内閣府(防災担当)「被災されたみなさまへ(リーフレット)」(公的機関・確認日 2026年9月24日)
- 政府広報オンライン「災害で住まいが被害を受けたとき 最初にすること」(公的機関・確認日 2026年9月24日)
- e-Gov 法令検索「民法(第606条・第607条の2・第615条)」(公的機関・確認日 2026年9月24日)
- 国土交通省「賃貸住宅標準契約書(平成30年3月版・連帯保証人型)」(公的機関・確認日 2026年9月24日)
- 日本配線システム工業会 住宅盤専門委員会「安全にお使いいただくために」(業界団体・確認日 2026年9月24日)
- 経済産業省「電気設備の点検等を装った訪問者に御注意ください」(公的機関・確認日 2026年9月24日)
- 日本損害保険協会「損害保険Q&A 問51 火災保険の種類と補償範囲」(業界団体・確認日 2026年9月24日)
- 財務省「地震保険制度の概要」(公的機関・確認日 2026年9月24日)
- 日本損害保険協会「損害保険Q&A 問62 地震保険」(業界団体・確認日 2026年9月24日)
- e-Gov 法令検索「災害対策基本法(第90条の2)」(公的機関・確認日 2026年9月24日)
- 日本損害保険協会「保険金請求の時効とは?」(業界団体・確認日 2026年9月24日)
- 国民生活センター「『保険金を使って自己負担なく住宅修理ができる』と勧誘されてもすぐに契約しないようにしましょう!」(公的機関・確認日 2026年9月24日)
- 国民生活センター「保険金で住宅修理ができると勧誘する事業者に注意!」(公的機関・確認日 2026年9月24日)
- 製品評価技術基盤機構(NITE)「製品安全情報マガジン Vol.459 災害時の事故」(公的機関・確認日 2026年9月24日)